tamamiのブログ

人生 仕事と男と女

辛い人生、厳しい社会に躍動感を与える男、燃える闘魂 アントニオ猪木 9

私が小学生の頃、プロレスは見世物ではないショーではないと思い込んでいた頃、プロレスは八百長だの野蛮だの言うクラスの子に腹を立てたものだが、反則有り、場外乱闘有り、マスクマンも居る。ロープに撥ねられると素直に相手の方へ戻り完璧に技を受けている現実に失望もあった。当時の大人は互いの技を見せ合う為にあるんだと言っていた。
当時、nwaの歴代チャンピオンのリストを手に入れたくてもネットも無い時代だから叶わなかった。中学生になり、ある週刊誌にプロレスの特集がありショックを受けた。試合前にギャラー出演料、勝者へのファイトマネーはどっちが高いに関係なくチャンピオンは決められれているとのことで愕然としたものだった。要は誰をチャンピオンにすれば客が入るかである。逆にチャンピオン役をやるようプロモーターから言われても指示通りタイトルマッチ?と称して各地をサーキットせねばならず女房に逃げられるからと断るレスラーもいる。
そんな現実の中で猪木とビル ロビンソンの試合が組まれた時は感激であった。ロビンソンは全盛期を過ぎた頃であったが台本に似合う好試合であり忘れられない作品でもある。当時のロビンソンは引き分けが条件なら日本に来ても良いということだったんだろう。どんなにギャラを積まれても猪木に負けてイギリスへ帰る分けにはいかないのは良く分かる。しかし、そのロビンソンも流行が過ぎ加齢もある。生活があるからアメリカではヒールとして名を上げようとしたが元々正統派レスラーだから髭をはやし悪役っぽい顔と態度でいるが冴えない。出演料の為なら何でもやり負ける台本にも軽く応じたようである。nwaのチャンピオンにされていたドリーファンクジュニアも最後は惨めなもんだった。出演料の物乞いのようであった。猪木と引き分ける試合になるなら日本までは行かないというレスラーは居るにはいた。ボクシングではモハメド アリが猪木の台本にカネを積まれても受けなかった。プロレスのリングに上がった事で大金を得た。猪木はアリをプロレスのリングに上げたというファンの夢を叶えたことになった。
つづく。

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